「家計の貯蓄率を自動で管理したい!」
普段マネ―フォワードMEで家計簿管理をしていますが、貯蓄率はグラフで見れません。
この記事では、無料のツール「Microsoft Power BI」を使って、家計の貯蓄率を自動計算する方法を紹介します。
正直「貯蓄率」だけを出したければ、Excelやスプレッドシートを使えばよく、Power BIはオーバースペックです。
「家計簿から色々な分析をしたい!」「家計簿以外のデータも分析したい!」という人は、是非Power BIを使ってみてください。
操作方法については、Youtube動画でもアップしているので、見てみてください。
マネ―フォワードから家計データを取得
マネ―フォワードで夫婦の家計を管理する方法、家計簿を分析する方法については、以下の記事を参考にしてください。
まずは家計簿アプリ「マネ―フォワードME」から、家計データ(ExcelかCSVファイル)をダウンロードします。
↓↓
マネ―フォワードME(スマホ版)の登録はこちら1.PC版マネ―フォワードMEの「家計」>「家計簿」を開きます。
2.家計簿の一番下の「家計簿データの出力」から、「ダウンロード」をクリックします。
※CSV、Excelファイルどちらでもよいですが、今回はCSVファイルをダウンロードします
3.ファイルのダウンロードは、表示している月分しかできないため、複数月のデータを取得したい場合は、面倒ですが1つ1つダウンロードします。
毎月始めに、前月のデータをダウンロードするとよいかもしれません。
4.ダウンロードしたファイルは、どこか家計簿データ専用のフォルダを作成して格納してください。
※この後フォルダを指定して、その中のファイルをすべて読み込む操作をするためです
Power BIで貯蓄率を自動計算
家計の貯蓄率自動計算のため、「Microsoft Power BI」というソフトを使います。
無料版(機能に制限あり)が利用できるので、まずはインストールします。
Power BIのインストール
1.Power BIのページを開き、「無料で始める」をクリック>「Power BI を無料で試す」をクリックします。
2.アカウントを登録し、インストールします。
3.インストールされたら、早速「Power BI」を開きます。
家計データの取り込み
Power BIを開くと、以下のような画面になります。
※ポップアップは削除(×)します
先ほどダウンロードした、マネ―フォワードMEの家計簿データを取り込みましょう。
1.「データを取得」から「詳細」をクリックしてください。
2.「フォルダー」を選択し、「接続」をクリックします。
3.「家計簿データがあるフォルダーパス」を入力し、「OK」をクリックします。
4.「結合」の「データの結合と変換」をクリックします。
5.「OK」をクリックすれば、フォルダー内のすべてのデータが取り込まれます。
データを加工
貯蓄率を出すために、少しだけデータを加工します。
1.「金額(円)」の列を選択し、「列の追加」タブの「条件列」をクリックします。
2.以下のように入力し、「OK」をクリックします。
条件列の追加の入力
新しい列名:収支
条件
列名:金額(円)
演算子:次の値以上
値:0
出力:収入
それ以外の場合:支出
3.新しくできた「収支」列の左の「ABC 123」を選択し、「ABC テキスト」をクリックします。
4.「計算対象」の「▼」をクリックし、「0」のチェックを外し、「OK」をクリックします。
※これは家計簿の計算対象に入れないもの(銀行の振替等)を外しています
5.不要な列「Source.Name、計算対象、メモ、振替、ID」を選択し、「Delete」キーで削除します。
6.「ホーム」タブの「閉じて適用」をクリックします。
データ加工が適用されたら、「フィールド」に読み込んだ家計簿データが表示されます。
これから、「貯蓄率」のデータを出します。
まずは金額データから、収入のみのデータを抜き出します。
7.「金額(円)」を右クリックし、「新しいクイックメジャー」をクリックします。
8.以下のように入力し、「OK」をクリックします。
収入額の計算
計算:フィルターされた値
基準値:金額(円)の合計
フィルター:収支
値の選択:収入をチェック
9.同じように、 「金額(円)」を右クリックし、「新しいクイックメジャー」をクリックします。
以下のように入力し、「OK」をクリックします。
貯蓄率の計算
計算:除算(割り算)
numerator:金額(円)の合計
denominator:収入の金額(円)
10.「金額(円)/収入の金額(円)」が貯蓄率です。
「金額(円)/収入の金額(円)」 を選択し、上の「%」をクリックします。
また「金額(円)/収入の金額(円)」をダブルクリックして、「貯蓄率」に名前を変更します。
グラフを作成
データがそろったので、あとはグラフ化するだけです。
1.「視覚化」から「折れ線グラフ及び集合縦棒グラフ」をクリックします。
2.フィールドから以下のデータをドラッグ&ドロップで入れます。
月の収支と貯蓄率のグラフ作成
共通の軸:日付
縦棒:収支
角棒の値:金額(円)
線の値:貯蓄率
3.日付の値は、「四半期」と「日」は削除(×)し、「年」「月」のみ残します。
4.最初は年の値が表示されているので、以下の「二股のアイコン」をクリックして、月単位で表示します。
デフォルトだと、ラベル(金額や%)が表示されないので、以下の設定で貯蓄率を表示します。
ラベルの表示方法:書式タブ(ローラーアイコン)
データラベル:オン
表示単位:なし
テキストサイズ:任意のサイズ
金額を3桁ずつカンマ区切りにしたい場合、「データタブ」で「金額(円)」列を選択し、「,」をクリックします。
縦棒グラフで、以下のように家計項目別の支出を出したりもできます。
今年のデータだけ表示したい場合、「フィルター」に日付(年)を入れればOKです。
ゼニ夫婦はこんな感じのレポートを作りました。
左上は「カード」という視覚化を使い、貯蓄率(今年分)を出しています。
データを更新したい場合は、新しい家計簿データをフォルダに入れて、Power BIを開き「更新」をクリックするだけです。
家族で共有する方法
最後に家族でこのデータを共有する方法を紹介します。
共有フォルダの作成
まずは家族との共有フォルダを作成します。
※共有する家族が同じネットワーク(Wifi)を使っている必要があります。
1.家計簿データを入れたフォルダを右クリックし、「アクセスを許可する」の「特定のユーザー」をクリックします。
2.追加したい相手を選択し、「追加」をクリックした後、「共有」をクリックします。
これで、フォルダが共有されました。
データの共有
あとは、先ほどのPower BIを共有フォルダに、「名前を付けて保存」(pbixファイル)します。
共有する家族も同様に、Power BIをインストールし、保存したpbixファイルを開けば、一緒に家計貯蓄率のグラフを見ることができます!
いかがでしょうか?
Power BIでは他にも複数の証券口座の配当額管理や、株の運用管理等もできるので、試してみてください。
その他、ゼニ夫婦が愛用している便利な情報共有ツールについては、以下の記事にまとめています。